

大工・営業・修繕の経験から
圧倒的な現場対応力を発揮
関西建設工業株式会社
代表取締役 坂井 正明 氏
大工職人として修行した後、不動産会社の営業職を経験。その後、独立して修繕等の事業をスタートした坂井 正明氏。1997年(平成9年)に、大阪市西区南堀江で関西建設工業株式会社を設立しました。住宅業界での幅広い経験に裏打ちされたリフォームは、数多くのリピーターを生み、「受注の多くは紹介の仕事」というほどです。
お客様の話をよく聞き
独自の対応力で発想

もともと大工だったものですから、現場を見て「この柱とってしまおう」とか「この壁は抜いてオープンにしよう」といった、大胆なリフォームは基本的に得意です。例えば、自転車の好きな人なら、マンションの玄関の土間を広くして自転車を飾る空間をつくるとか。スキーの好きな人ならスキー板を並べるスペースにするとか。お客様のニーズに応じた、柔軟な対応ができることは長所だと思っています。
もちろん、部屋数が多く欲しい、できるだけ安くあげたいから工夫してほしいといったニーズにも、木造の一戸建てであれ、マンションであれ、しっかりとお応えします。
特に古い建物では、予想外のことも起こります。近くに築40年になるマンションがあるのですが、「押入れをクローゼットにしたい」ということで床を取り払ったら、コンクリートが水平でなくガタガタだったこともありました。そんな現場も、信頼する職人たちとで工夫しながら仕上げていきます。
できる限りニーズに応える
それがこの仕事の喜び

自社ビルに倉庫兼事務所のある会社では、女性用トイレがありませんでした。女性社員は男性用トイレの個室を使うしかなく、女性が入ると「使用中」という札をトイレのドアの前に出していたそうです。
その会社の社長さんから「なんとかならんかな」と相談を受けました。RCの建物のため、壁を取り除くのは困難かと思われましたが、打診による音の違いや形状などの細かい調査を行った結果、隣の女子更衣室との間の壁が一部ブロックでできていることがわかりました。ブロックの部分を取り除き、壁の位置を変更することにより、女子更衣室側からの女性用トイレに改装できました。女性社員からの評判もよく、「会社の雰囲気がよくなった」とお褒めの言葉をいただきました。何か課題があれば、できる限りなんとか対応してお客様に喜んでもらう。仕事のやりがいであり、喜びですね。
休日には職人仲間と釣りへ

休日には、よく職人仲間たちと和歌山へ海釣りに出かけます。この日は写真のように大きなカツオが1人20匹ほど釣れました。若い頃は釣りが終わった後、車を運転して帰りましたが、最近は辛いですね。ゆっくり1杯飲んで、泊ってくることが増えました。それもまた楽しいのですが。
今、イチ推しのリモデルは?

大阪市大正区に残る、古くからの商店街の長屋を賃貸住宅として再生しました。特徴的な「乳母車・乗物」の看板や、開口部まわりの意匠は残し、間取りは一新。天井は低かったので梁を見せるしつらえにして居住性もアップ。コンセプトは「猫と暮らせる賃貸住宅」で、ダイニングの右の壁には、手製のキャットウォークを造作。玄関ポーチにある木製の箱にはエアコンの室外機を収納。通行する人に当たらないよう、排気を上に逃がすルーバーを設けています。